腎臓内科
診療責任者
- 小山 勝志
-
- 部長
- 小池 清美
-
- 管理部長
患者の皆さまへの一言
専門性の高い領域ですので基本的なことから粘り強く説明させていただきます。また、検尿異常などの日常しばしば遭遇することでも、ご不明な点があればお尋ねください。
なお、2019年度から「腎臓内科」へ標榜を変更をしましたが、 引き続き膠原病についても力を入れていきますのでよろしくお願いいたします。
代表的な対応疾患
- 慢性腎臓病(糖尿病性腎症・腎硬化症・慢性糸球体腎炎などを原疾患とするもの)
- 急性腎障害
- ネフローゼ症候群
- 急速進行性糸球体腎炎(ANCA 関連血管炎症候群などを含む)
- 全身性エリテマトーデス
- 多発性嚢胞腎
診療内容
- 腎疾患
- 慢性腎臓病の患者さんは、わが国に現在500万人~1000万人いるとされ、今後も増加が予想されるため診療の充実が大切になってきました。当院では付属する健診センターでの検尿異常の患者さんから、慢性腎炎や膠原病、その他の全身疾患などを原因とする急性腎障害、慢性腎不全の管理、透析導入、そして外来維持透析までの全ての腎疾患の病期において充実した診療が可能です。
増加する糖尿病性腎症に対しては、糖尿病専門医と連携し、糖尿病透析予防外来を開いています(完全予約制)。病棟では、同一フロアに血液浄化室を配置し、特に糖尿病性腎症に対する診療に力を入れています。
関連施設の刈谷豊田東病院透析センターには52床の透析ベッドがあり、外来透析診療では個々の患者さんの病状やニーズに合わせた透析医療を実現しています。また、2019年7月1日に高浜豊田病院に高浜市内初の透析医療施設として透析センターを開設し、透析ベッド30床と専門スタッフを配置して地域の慢性腎臓病患者さんに透析治療を提供できる環境を整えています。 - その他
- リウマチ学会認定教育施設である当院は、膠原病の症例数が多く、病診連携の一環としての膠原病カンファレンスを、当科が主体となって実施しています。腎生検パス・保存期腎不全教室入院パス・アンギオテンシンレセプター阻害剤導入パス・シャント増設パス・SAMP増設パス・血液透析導入パス・腹膜透析導入パスなど各種の効率のよいクリニカルパスにより、標準化された質の高い医療サービスの実現に取り組んでいます。
さらには閉塞性動脈硬化症に対するLDLコレステロール吸着療法、炎症性腸疾患に対する顆粒球吸着療法、膠原病に対する二重濾過血漿交換療法などの血液浄化療法を積極的に行えるもの当科の特徴の一つです。 - 多発性嚢胞腎
- 腎臓に嚢胞ができる病気はいくつかありますが、常染色体優性多発性嚢胞腎という病気は両側の腎臓に多数の嚢胞ができる遺伝子の腎疾患で、日本に約3万人の患者さんがいるといわれています。嚢胞が大きくなる結果、腎臓も大きくなり腎機能が低下していき70歳までに約半分の方が透析に至るといわれています。また、腎臓に嚢胞ができるだけでなく高血圧、脳動脈瘤、肝嚢胞などの合併症もみられます。
この常染色体優性多発性嚢胞腎は2015年1月から指定難病に認定され、重症度によっては医療費助成を受けることが可能です。進行を抑制する薬剤も認可されており当院では治療体制を整えておりますのでご相談ください。
診療方針
インフォームドコンセント(十分な説明と同意)を基本とした診療を進めています。腎臓内科領域の疾患は馴染みのない疾患が多く含まれているため、患者さんに対しては疾患の基本的な部分から説明することを心がけています。また、原疾患が多岐にわたるため、他の専門領域との緊密な連携を強固にしています。
診療実績
疾患別の治療・手術・検査実績(件)
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
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新規血液透析導入患者(人) | 63 | 82 | 96 |
新規腹膜透析導入患者(人) | 15 | 16 | 19 |
腎生検 | 50 | 51 | 39 |
リウマチ・膠原病疾患新規紹介受診(人) | 322 | 430 | 302 |
多発性嚢胞腎(ADPKD)処方患者(人) | 15 | 18 | 19 |
生体腎移植高次機能病院宛紹介 | 3 | 9 | 11 |
シャント手術症例 | 141 | 100 | 85 |
シャントPTA(経皮的血管形成術) | 36 | 33 | 60 |
PE(単純血漿交換療法) | 33 | 42 | 31 |
DFPP(二重濾過血漿交換療法) | 1 | 9 | 0 |
LDLコレステロール吸着療法 | 12 | 13 | 12 |
G-CAP(顆粒球除去療法) | 37 | 13 | 7 |
腹水濃縮再静注療法 | 29 | 19 | 33 |
医師紹介
氏名 | 役職 | 出身大学 | 医師免許取得年 | 主な専門領域 | 指導医・専門医・認定医など |
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小山 勝志 | 部長 | 名古屋市立大学 | 1987年 | 腎臓内科、リウマチ疾患、透析療法、高血圧 |
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小池 清美 | 管理部長 | 久留米大学 | 1999年 | 腎臓内科、リウマチ疾患、透析療法、高血圧 |
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近藤 章人 | 医員 | 三重大学 | 2011年 | 腎臓内科、リウマチ疾患、透析療法、高血圧 |
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鈴木 皓大 | 医員 | 名古屋市立大学 | 2017年 | 腎臓内科、リウマチ疾患、透析療法、高血圧 | |
伊藤 祐基 | 医員 | 名古屋市立大学 | 2017年 | 腎臓内科、リウマチ疾患、透析療法、高血圧 |